チート

チートの英単語的な意味は、だます、とか、だまして取る、です。
転じて、コンピュータゲームで本来の仕様ではできない活動をできるようにすることを指すようになっています。
みんなが苦労してやっていることに対してこういったズルいことをすることで、俺強い、とか、俺すごい、とやれるということで、一定数の人たちはこういった行為に及びます。

こういった機能を提供するソフトウェアに、チートツールがあります。
ゲームソフトのバイナリをチートをする人が自分で書き換えるなどしてチートを実現するのではなく、チートツールを実行するだけでチートが成り立つようにするツールがチートツールです。

その実現内容の特殊性から、実行時に管理者権限を必要とします、とか、XXXXXセキュリティ機能を無効にしてください、とか、そういう使用のための条件が付けられている場合があります。
チートツールはこういう性質のものですから、通常利用者は少なからず後ろめたい気持ちはあるのだと思います。
このため、チートを実現するため、という気持ちや、正しくないことをやろうとしていることがばれなくなるなら安全機能を無効化しよう、という気持ちが働きます。
ここが攻撃者にとって利害が一致する部分となります。

今回確認されているのは、2020年時点で世界に7500万人のプレイヤーのいる人気ゲームであるWarzone向けのチートツールです。
このチートツール、チートツールとしての機能は正しく実装されています。
まぁ、正しくというのもおかしな話ですが。
そして、それだけでなく、期待しない機能も有効になります。

もともとこういったグラフィックのきれいなゲームをスムーズに実行するには、高い画像処理能力を持ったパソコンが必要です。
高性能GPU搭載PC、です。
そしてこのGPUは、マイニングにもぴったりです。
今回のチートツール利用者の期待しない機能は、マイニングです。
チートツール利用者のあなたはチート行為ができてハッピー、チートツール配布者の攻撃者はマイニングができてハッピー。
Win-Winの関係、なのかもしれません。
こんなWin-Winの関係は、いかがですか?

参考記事(外部リンク):Popular Warzone cheat software is actually a malware
installer | #malware | #ransomware | #hacking

nationalcybersecuritynews.today/popular-warzone-cheat-software-is-actually-a-malware-installer-malware-ransomware-hacking/